豆知識・その2 真鍮・黄銅
真鍮(黄銅)は、色々な分野で幅広く利用されています。見た目では判別しづらい事が多いです。なぜかと言うと、多くの真鍮製品はメッキ処理されている為です。意外なところに真鍮が使われていたりしますが、メッキ処理後の見た目により、真鍮とは気付かないことも多いです。
真鍮の中でも一番有名なのは、五円玉硬貨です。みなさん幾度となく目にしたり手で触れている事と思います。この硬貨はメッキ処理されていないので、古いものは色が黒ずんでいたり、新しいものは逆にピカピカしていたりするので、色合いの参考になります。
次に有名なのは音楽の世界、金管楽器に使われている真鍮素材かと思います。真鍮(黄銅)で製作された金管楽器は、多くの人が一度は目にした事が有るのではないでしょうか。
真鍮の特徴としては、上記に有ります通り、五円玉が一番参考になると思います。色は黄色と金色の間。経年による酸化は避けられませんが、対策としては定期的にお手入れをするかメッキ処理をする方法が有ります。強度はステンレスと比べると、それほど高くありません。素材としての価格は高めですが、加工がとてもし易いため、結果的にはステンレスや鉄よりも、かなり安くなります。
当方では、この真鍮(黄銅)の加工を最も得意としています。他の金属素材と比べて製作比率は抜きんでています。切削性が非常に良いです。ステンレス・鉄・銅・アルミなどと比べると、切削の自由度はとても高いです。
RoHS指令に対応した真鍮素材の加工も得意としています。当方では現在、RoHS指令対応真鍮の割合は 100% です。流通量も豊富なため、入手性が高いことも長所です。
メッキ処理は、当方の場合ニッケルメッキを付ける事が多いです。ニッケルメッキの見た目は、少し光沢のある鉄色です。酸化しづらいので真鍮の短所を補うことができます。
・真鍮の成分表
銅 Cu 約60%
鉄 Fe 約0.5%
鉛 Pb 2.0%〜3.0%
亜鉛 Zn 残部 30%強